気密端子が有効な場合とは
課題
湿気やガスの侵入や漏れを防ぐと同時に、どのように電気や光信号の伝送を可能にするかは、多くのエンジニアが日々直面している課題です。極めて高感度の電子機器や電気機器、オプトエレクトロニクス部品、電気化学物質は、特に有害な湿気やガスなどの環境的影響から保護する必要があります。封止されたパッケージ内外への電力供給や信号伝送を可能にしなければならないため、最適な保護策である金属製ハウジングは、通常、採用可能なソリューションではありません。気密封止やハーメチックシールとして知られている技術は、水や空気・ガスに対する気密性を維持しながら、信号伝送を可能にするため数十年にわたり用いられています。気密封止には、ハウジング、(ケーブル)フィードスルー、コネクターまたはペネトレーション、ヘッダー、導体端子の形態があります。気密封止は、例えば、センサーを封入し、気密性の高い光学レンズやウィンドウキャップで蓋をすることによって、光信号伝送にも使用されています。
過酷な使用環境における唯一の選択肢
電子部品や電子機器において気密端子や気密パッケージは、過酷な動作条件下や高度な動作条件が要求される多くの場合に必要になります。例としては、カーエレクトロニクス、安全関連の原子力、医療電子機器などがあります。一般的な使用例 - 過酷な条件
気密封止は、高温 / 低温、高湿、高圧、腐食性化学物質の条件下においても電子機器が確実に機能する必要がある用途で使用されます。
システムの信頼性と安全性の向上
厳しい動作条件だけでなく、寿命や効率において特別な要求がある場合には、気密性を高めることが有効です。自動車用エアバッグや防衛用電子機器など安全性や信頼性に妥協できない用途や、航空電子機器、航空宇宙、船舶などの電気システムの保守・修理・交換が不可能であったり、膨大なコストがかかるような用途がこれに含まれます。
性能、効率、設計の革新
気密封止により、性能と効率を大幅に改善できるだけでなく、革新的な設計も可能になります。オプトエレクトロニクスのデータ通信および通信用途において、長期的かつ一貫した高性能のデータ伝送を可能にするには、真の気密性、防水性を備えたハウジングが必要です。
気密パッケージは、より大型で複雑な複数の部品で構成された装置の代わりに、より小さく、小型で簡素化された単一部品設計を可能にするため、非気密性または半気密性の封止に代わる費用効率の高い選択肢でもあります。気密封止では、放熱性、高電力・高電圧・絶縁性、高周波・RF光データ伝送の要件に対応した設計を行うことも可能です。
気密パッケージ 接続と保護
とりわけ、過酷な環境あるいはアクセスが困難な環境において、気密封止パッケージおよび気密封止は、電子機器やシステムの信頼性の高い機能を実現するために不可欠です。それは、自動車用電子機器、原子力安全、医療機器など、世界の主要な産業で確立され、信頼を得ています。気密封止は、世界中の日常生活を支える用途において唯一の実現可能な電子機器保護ソリューションとして、価値を高め、要件を満たすことができます。
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クリストフ・シュタングル
ビジネス開発責任者